エディブル・スクールヤード愛和小のキッチンクラスから
この授業は、2015年より辰巳芳子先生の主宰される『大豆100粒運動を支える会』のご協力を得て行われています。
2月7日のキッチンクラスの報告です。
午前中の授業には、自由学園から先生方6名が参観に来られるなど、注目のエディブル・キッチンクラスとなりました。
「もう入っていい??」元気な家庭科室を覗き込む3年生たち。授業の開始時間の前に集まってきました。
6月に畑に植えた一粒の大豆。枝豆の試食を経て、大豆まで育ち、収穫をしてどのようにいただこうか。3年生たちがみんなで話し合って決めたのが「豆腐にしたい!」でした。
国語の単元「すがたをかえる大豆」のエディブル統合授業の最終回、キッチンクラス「愛和大豆でとうふを作ってみよう!」を3年生2クラス60名で行いました。
調理実習はまだやったことがない3年生たちが、豆腐づくりをやり遂げることができるのか、心配な部分を話し合い、先生もエディブルスタッフも十分な打ち合わせを重ねてきました。児童たちは調べ学習をしっかりと行い、総まとめの実習とあって、みんな意気込みが感じられます。キッチンには、ESYバークレーから届いたバナーが飾り付けられていて、ワクワク感があります。テーブルや補助ワゴンには、使いやすく考えて選ばれた道具たちが並びます。仲間と一緒につくる楽しさに加えて、普段何気なく食べている豆腐の秘密に迫り、すがたを変えていく大豆のすべてを、五感で味わうキッチンクラスのはじまりです。
まずは、収穫した大豆と、水に浸けた大豆を比べてみます。児童は夢中になってのぞき込み、触ってみたり、匂いでみたり、中には、かじってみたり。
ミキサーで潰して鍋であたためて布巾で搾ります。この搾る作業は大人気!手を使うのは、すごく良い集中力が出ます。
豆乳をテイスティングしてみると「濃い〜!」おからは「おいし〜い!」お豆腐1丁作るのに、これだけのおからが出るのだなーとみんなでビックリしました。おからは、ニワトリのご飯にプレゼントしました。
豆腐づくりのクライマックスは、にがりの投入です。温度や混ぜ方に注意しながら、みんな真剣そのもの。うまく固まりますように祈りながら、固まるのを待つ時間に、これまでの大豆授業のふりかえりをしました。
さあ、いよいよ豆腐の完成・・・そのとき、カウントダウンが始まるグループもありました!みんな苦労の末にできたお豆腐をざるに盛りつけ、大切にいただきました。
固まり具合は、グループによっていろいろでしたが、いつものお豆腐と違う味わいに、おいしい笑顔がいっぱい広がっていました。
3年生たちは、大豆を育てて、豆腐にしていただくところまでを自分たちで決めて体験してきました。やってみることでわかる、多くの学びを得た授業でした。(報告:西村和代)